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ロータリーは行動哲学

  では次に、売った後にはどのような原則があるのか。アフターサービスです。
 1915年のロータリー道徳律第6条には、ロータリアンは自分がお客様に売った商品については絶対の責任を負わなければならない、という趣旨のことが規定されています。例えば、時計を売ります。その時計には保証契約が付いていて、1年以内の故障には無償で修理することになっています。では1年と3日たって故障してもってきたらどうするのか。ロータリアンであれば3日過ぎても無償で修理しましょうといって修理するでしょう。では、1年6ヶ月ではどうか、3年たってたらどうか。そうなってくると人によっていろいろ考え方に差が出てきます。保証契約というのは法律の世界のものでありますが、ロータリーの世界は倫理の世界です。ロータリアンは物を売るという人と人との契約を結びますが、それと同時に、ロータリアンは神様と契約を結んでいます。したがって、お客様に納めた商品については、絶対の責任を負いなさいということを道徳律第6条は言っているのです。
 ではお客様が自然の故障でなくて、重大な過失で壊して持ってきた場合にはどうするか。そのことはお客様自身が一番知っていることであり、しかも時計屋であれば、その壊れ方を見れば、これが自然の故障かどうかは一目瞭然です。にもかかわらず黙って修理をしてあげると、お客様の方が恥ずかしい気持ちになります。この商人にはかなわない。今度またこの店で買おう。友達も紹介しよう。ということになって信用が生まれます。
 そして実はお客様の方に恥ずかしい気持ち、こういうことをしてはいけないと反省させるということは、ロータリアンが無償で黙って修理するという行動を通じて、地域社会の人達を教育していることになるのです。すなわち、ロータリー精神を持ってロータリーの功徳を及ぼしていることになるのです。
 したがってロータリーの奉仕というのは、例えばタバコの吸い殻を拾う、そして拾った吸い殻を入れる灰皿を寄付する。それも結構なことですが、ロータリーの奉仕の一番大事なところは、そもそも吸い殻を捨てない人を育てていくこと、これがロータリーの奉仕の眼目なのです。
 お金を出して奉仕することは、基本的に考えておりません。ただ、弱者救済、これをさけて通ることはできませんが、それをしたからといって、ロータリーの奉仕が終わったと考えてもらっては困るのです。先ほどの時計を無償で修理する場合についても、客が重大な過失で壊した時計を、悪いなと思いながら持ってきたときに、これを黙って修理することによって、客は恥ずかしい思いをする。二度とこういうことをしてはいけないという気持ちを起こさせる。これがロータリアンの地域社会に対する教育奉仕です。このように奉仕の実践を一つ一つ積み重ねていって世の中全体を明るくしていく。これがロータリーの奉仕の本来の眼目だということを申し上げておきます。

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